内申点とは簡単に言えば「通知表の数値」のことです。
高校入試では志望校合格のためにどうしても必要なのがこの内申の数値なのです。
推薦が取れない=合格は難関
例えば、単願・併願推薦を実施している私立高校では、その基準となる数値(例えば、5科20または9科38というように)があらかじめ決められています。
学校や塾にはその資料がテスト業者などを通じて届けられますし、高校によってはホームページに載せている学校もあります。
数値以外にも、英検・漢検などの資格や生徒会・部活動の成績・皆勤などが評価点として内申+1という形で加算できる高校も少なくありません。
しかし、併願推薦ではその合計が基準に1点でも足りなければ絶対に推薦は取れません。
そして、詳細は別の機会に触れますが、現在の第二志望の私立高校の受験は「推薦が取れない=合格は難関」となってしまう仕組みになっています。
滑り止めとは言えども、希望する高校の併願推薦が取れない場合、第一志望の選択にもブレが生じてしまうのが常です。
ですから、進路指導の際にも第二志望の選択には慎重にならざるを得ないのです。
内申点1の差≒試験50点分の重み
一方、公立高校では、首都圏の東京都、千葉、神奈川、埼玉だけで比較してもその扱いは様々です。
ただ、いずれの公立高校でも、内申点が入試結果に約30〜50%の影響を与えられるように選抜のシステムが作られています。
千葉県では中1~3年までの学年末内申の合計点、神奈川県では中2学年末+中3の内申×2、埼玉県では高校によって様々ですが中1~3年の合計(中3×2)という形式で、中学1年生からコツコツと真面目に勉強に取り組んできた生徒を評価できる仕組みになっています。
一方、東京都では中学3年の2学期の成績だけを利用します。
また、技能教科は2倍で計算される為、学力だけではなく技能教科が優秀な生徒に有利に働くケースが多々あります。
中3の2学期の内申点だけですので、他県の生徒に比べて巻き返すチャンスは大きいとは言えますが、1チャンスで内申2から4に上げることは簡単ではありません。
ですから、やはり積み重ねが大切であることには変わりありません。
もし志望校の内申基準に数値が足りない場合、その分を本番のテストの点数で取り返えさなければ合格できません。
時には、同じ高校を受けた2人の生徒の合格ラインが50点近く異なるというケースもあります。
これは上位校になればなる程起こり得る現象です。
誰もが平等に内申点5を狙える?
そんな訳で内申点というのは非常に重要なものなのです。
進路指導の時期になると、特に痛感させられます。
ちなみに、現在の通知表は絶対評価という形で決められています。
簡単に説明すると、1〜5までの各評価に振り分ける人数が決められていないので、全生徒を「5」にすることもルール的には可能だということです。
ですから、頑張ればどの生徒も「4」や「5」を狙うことができるのです。
それでは、どうすれば内申点を効率よくUPさせることが出来るのか?
次回はそれについてお話したいと思います。