教師をされている皆さん、保護者からのクレーム電話、どう対応していますか?

塾や学校など様々な教育機関で働かれている教師の皆さんは、生徒たちの為に常にベストを尽くして授業も進路指導も部活も臨まれていると思います。

それでも、一つの言動がその場にいた生徒全員に同じように伝わるとは限りません。

ですので、仮にこちらがベストだと思った対応でも、相手の受け取り方は十人十色。保護者の方からの苦情や相談の電話が予想外のタイミングでかかってくることもあります。

そのような電話に、どう対応すればいいのか?考えてみたいと思います。

「生徒はお客様、保護者はスポンサーなのでしょうか?」

塾教師の立場で答えれば、Yesです。ここは大変デリケートな部分ですが、塾では明確です。何故なら、生徒が辞めるという選択肢を簡単に取れるのが塾だからです。また、保護者からすると塾の先生は苦情や愚痴を最もぶつけやすい相手です。何故なら、保護者の方は自分たちがお金を払って子どもを通わせているから、塾は成り立っているという意識を持っているからです。つまり、自分たちはお客様の立場だと理解しています。これは当然のことであり、殆どの保護者の方が思っている事です。

立場は異なりますが、これは私立校でも同じことが当てはまります。事実、中学受験で生徒が集まらない為に中等部の募集を停止している学校が少しずつ増えており、死活問題と言えます。

その点では公立校の先生方は異なるかも知れません。しかし、生徒や保護者を敵に回すことは避けたい筈です。場合によっては、ご自身の教師生命を縮めることにもなりかねませんので、出来れば意識しておきたいことだと思います。

ちなみに、お客様というのは「相手の言いなりになること」ではありません。どうすれば相手が幸せになれるのかを考え、ベストを尽くすことです。同時に、先方から好かれ、更に尊敬されるような言動を考え、心掛け、実践することを意味します。

保護者の方から苦情や相談の電話が来たら、最初に伝えることは?

「お母さん、よくご連絡してくれましたね。ありがとうござます。こういう電話が一番嬉しいです。」

と何はともあれ相談してくれた事にフォーカスして感謝の意を伝えます。

実際、電話をかける前の先方の心理を考えれば、それくらいの労いの言葉をかけても良い筈です。色々と考えた結果、電話するという結論に至った筈です。ドキドキしたかも知れません。それでも子どもの為に先生に伝えたいと思って連絡してきたのです。だからこその労いの言葉なのです。

また、同時にこれが相手の戦闘態勢を弱める有効な手段なのです。

電話では聞き役に徹する

電話では先方の話を伺う「聞き役」に徹しましょう。細かい話をするとかえって話が拗れてしまうケースも少なくないからです。ですので、こちらへお越し頂くように誘導します。そして、面談する日時を決めて、出来るだけ短い時間で電話を切ります。

次に面談前に当事者の生徒本人から本音を聞き出します。決して責めるような印象を与えないように注意します。情報は多ければ多いほど良いです。

特に塾の場合は、もし失敗すると退塾に繋がってしまいますので、絶対に辞めないように細心の注意を払って対応するのは言うまでもありません。

電話に対する意味づけをする

その後、保護者の方と面談します。内容によって対応も様々ですが、

「これを乗り越えれば信頼関係が深くなり、こちらのファンにできるんだ。」

というイメージを持ちましょう。

常にあっては困りますが、この種の電話がかかってきたら、「よっしゃー!信頼関係を深めるためにかかってきた電話なんだ。」と意味付けしましょう。電話に出る前に、気持ちをそこへフォーカスして感謝の気持ちで対応することです。

絶対にやってはいけないこと!

苦情が来た時に絶対やってはいけないこと、それは

「言い訳しない」

ことです。

教師の言い訳ほど、保護者の感情を逆なでするものはない!と言っても過言ではありません。

先生の言い訳。「私は悪くないんです。」という気持ちで言った言葉は、どんな言葉であろうとモンスターペアレンツの大好物だと肝に銘じておきましょう。

プロの教師として、俯瞰した視野を持ち、相手の立場に寄り添って対応することを心掛けることが重要です。

クレームは焦点の当て方ひとつで、結果が大きく変わります。原因=犯人探しに焦点を当てるのではなく、解決策にフォーカスすることが一番のポイントです。

これは全ての先生に効果的な技術ですので、そんな場面が来た時は、ここに書かれていることを思い出されて、是非実践してみて下さい。

ABOUTこの記事をかいた人

1985年より学習塾の講師として、中小塾から大手塾まで常にトップ講師として30年間第一線で子供達の指導に携わってきた。 同時に、講師の研修・指導、テキストとカリキュラムの作成、校舎運営や会社の経営まで、様々な経験通じ高いスキルを身につけている。 2015年3月より、塾講師を卒業し「進路設計相談士」として、小中高生の学習指導はもちろんのこと、不登校生徒・学習不振・学習障害の子どもの指導など、既成の枠にとらわれない教育活動展開している。 また、保護者を対象にした、子育ての悩みや子供の進路設計を考える個別カウンセリングも実施。 尚、2001年からは、ベーシスト・アーティストとして音楽活動も行っており、この15年で参加アルバム9枚、自らのユニットLove music together 名義では4枚のCDリリースしている。 不登校の生徒たちが、ライブに参加して活動的になるというケースもある。