中学受験を検討する際に、先ずは考えておきたいことは何でしょうか?
その質問にわたしはいつも「わが子の10年後の姿」をイメージすることと答えています。10歳の子どもが20歳になった時の姿、更に30歳になった時のビジョンを描いてみて下さいと。
それから、10年後のその姿を実現する為に、何が必要なのかを考えて欲しいのです。
子どもが納得できる受験する目的は?
「何故、公立中学ではなく、わざわざ高いお金を払って私立中学に通わせたいのか?」を子どもが納得できるレベルで考えてみましょう。
小学6年生の最後の半年間は、勉強の為に小学校の友達とは殆ど遊べません。これは決して健全な小学校生活とは言えないかも知れません。もちろん、地域によってはクラスの80%の子どもが中学受験をする学校もありますので、状況は様々ですが、それでも塾に週4-6日通い、家でも勉強に向かう為には、それ相応の理由や目的がなければ、頑張れないのは当たり前のことです。
ですから、子ども自身に「何故受験をするのか?」を納得させられる理由や目的を考えて欲しいと思います。
子どものポテンシャルを分析する
子どもには早熟タイプも晩成タイプもいます。
背の低い小学生の我が子に対して「なんで背が伸びないの?もっと運動して牛乳を飲みなさい!」とは言わないと思います。何故なら、早く身長が伸びる子もいれば、我が家の次男のように高校生になって急激に背が伸びる子もいるからです。
ところが、学習に関してもリンクできる面が少なくないにも拘わらず、親は勉強に関しては「塾に行っているのに、何でこんな点数なの?もっと勉強しなさい!」と言ってしまうのです。これは子どもにとっては相当に辛い言葉です。もちろん、言われれば言われる程、自己肯定感が下がり、勉強嫌いにもなってしまいます。
ですから、「自分の子どもは早熟タイプなのか、それとも晩成タイプなのか」をよく考えて、受験の有無や志望校を選ぶことをお勧めします。
中学受験のメリットとデメリットを理解する
お子様の中学受験の為の塾選びは、子供よりも保護者の意見が大半を占めるのが一般的です。何故なら、小学3-4年の子供たちは、簡単に両親の言葉に誘導されます。お父さん・お母さんが決めたならば、この塾で良いと思う場合が多いのです。
学習塾の窓口に問い合わせをすれば、担当者は中学受験のメリットや素晴らしさ・勉強の楽しさそして塾のシステムを説明してくれます。一方で、中学受験のリスクやデメリットについてはほとんど説明しません。成功例は語りますが、失敗例を話すことは殆どありません。何故なら、入会させるのが目的だからです。折角興味を持っている相手にマイナスのイメージを与える必要は無いからです。
しかし、本当は中学受験を考えている保護者の方は、メリットもデメリットも同じ比率で知っておくべきなのです。「夢」もあるが、リスクも伴うことを理解した上で、我が子に受験させるかどうかを考えた方がより良い選択が出来ると思うからです。
チアフルの受験指導
チアフルでは中学受験の具体的な例を交えてメリットとデメリットの両方を説明した上で、お子様の状況や性質などをお聞きし、受験をするかどうかのアドバイスをしています。
また、いずれの選択をした場合も、その後の学習環境の選択、「どの塾を選べば良いのか?」「習い事はどうすれば良いのか?」「ご家庭での学習環境の作り方は?」など、お子様に合った進路設計図を共に考えていきます。