入試がない公立中学では、入学する以前に生徒間の学力差は歴然と存在しています。
英単語一つとっても、5分で20単語覚えてしまう子もいれば、1つしか覚えられない子もいます。
この二人の差=20:1の差を縮めるのは実際のところ、ウサギとカメの物語だったとしても不可能だと思われます。しかも、現実はに覚えられる子は「努力するウサギ」として、どんどん勉強に取り組んでいきます。勉強が特技なのです。
実際、中学校の勉強ではこの差は縮まるよりも開くことの方が多い。だから、勉強が苦手だと思い込んでいる子は、高校受験でも不利なのではないかと、考えてしまいます。しかし、冷静に考えるとこの二人が同じ高校をすることはまずあり得えません。
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高校受験はレベルの近い子しかライバルにならない唯一受験
そうなんです。受験校が細かくレベル別に分けられており、成績の近い人しか同じ高校を受験しないのです。
これは何を意味しているのかというと、「努力が結果に結びつく」ということです。
成績が振るわない子は、勉強のできる子を見て、やる気をなくしてしまうケースがあります。何故なら勝てないからです。しかし、よく考えてみると、彼らとは勝負しないのです。ライバルは同じレベルの子なのです。
志望校は高ければ良いというものではない
どのレベルの高校であっても、頑張った子の方が合格しています。「継続は力なり」どんな子でも必ず覚えられるし、それぞれの志望校の合格ラインまでの点数は取れるようになります。但し、志望校の選択ミスでやる気をなくしてしまう子もいます。彼らは、志望校が自分のレベルより高すぎて、合格できるイメージが持てず、やる気をなくしてしまったのです。
ですので、当然進路指導の際に、志望校を自分の目線の少し上くらいの高校に再検討させます。それでも、この状態では微妙な成績の場合もありますが、志望校を変えた途端に勉強に真剣に取り組めるようになる生徒も少なくありません。
志望校が「やれば合格できる高校」になったからです。「志望校を出来るだけ高くした方が頑張れる」と考えている保護者の方も少なくありませんが、実際には逆効果になってしまうことが多いようです。
偏差値3~4の差は2ヶ月で埋められる
入試2ヶ月前でも、偏差値での3~4の差は縮められます。ですので、公立高校の場合、学校の先生にはお手数をおかけしますが、志望校を出願のギリギリまで悩んでも良いのです。
塾での進路指導の場合、11月以降の成績の伸びを率を計算して志望校を設定することがよくありました。何故なら、12月→1月→2月とどんどん成績が伸びるケースも少なくないからです。12月の模試では可能性が30%未満だった生徒が、2か月後の入試で合格することさえありました。
効率的な学習法も重要
合格をイメージして、勉強に楽しんで取り組めれば、予想以上に学力は伸びていきます。「えっ、受験勉強が楽しいわけないよ。」とおっしゃる方もいるかも知れませんが、ここでの「楽しい」というのは、遊びの楽しさとは異なります。例えば、「辛いけれど頑張っている自分」に対して喜びを感じる、というケースもあります。これも楽しいの一つです。
また直前には「どんな勉強が効率的なのか」を考えましょう。もう時間がありませんので、出来るだけ出題される可能性の高い内容・単元に取り組むことが、合格を勝ち取る上で重要です。極端に言えば「山を張る」くらいの感覚です。
同時に、解けない問題を選別することも大切です。直前では、本番で解けそうにない問題に取り組むよりも、確実に得点を取れる単元をブラシュアップするように指導しています。短期間で成績を上げるには、効果的な学習法は必要不可欠です。
最後まで諦めず、粘り強く取り組む
諦めそうになったら、ライバルもみな同じような状況だということを思い出して下さい。学力もほとんど変わらないのですから、試験前日まで頑張った人ほど合格の可能性が高くなるのです。
高校受験の場合、余程の高望みをしない限り、合否は数問で決まってしまいます。漢字1題、数学の計算1問、英作文1行で合否が決まるのです。
ですから「頑張ている自分はカッコウ良い!」と自信を持って、諦めずに粘り強く挑戦して下さい。